『獣の奏者』 探求編~完結編

 4回連続の『獣の奏者』ネタになります。

 第3巻「探求編」、第4巻「完結編」を読了しました。
 既に一度「完結」している作品をどうやってもう一回完結させるのかと期待半分、不安半分で読み進めました。
 読み終えての感想を端的に言い表すとしたら、作者の見事な手並みにまたもや脱帽させられたといったところでしょうか。

 まだ本編を読み終えていない方もおられることでしょう。
 以下、具体的な内容については触れないように気をつけながら感じたことをメモしておきたいと思います。

 「生」と「性」に加えて「政」が本作のキーワード。(みごとに同音漢字ですね。)

 「探求編」の冒頭から半ばあたりまでにかけて、作者は読者に対してちょっとした「いじわる」を仕掛けています。(私と同様のもどかしさを感じた人、きっと他にもいるに違いありません。)

 「探求編」終盤の展開は全く読めませんでした。

 全体を通して無駄な描写のない、潔い文章。(凡百の作家ならばそれだけで単行本1冊、2冊かけてもおかしくないようなエピソードをほんの数ページで終わらせることで、かえって深い余韻を残すことに成功してると感じました。)

 「完結編」のストーリー展開には、これしかないのだろうなあと思いつつも深い哀しみを味わわずにはいられませんでした。
 本を閉じた後しばしの間何も考える気にならないという経験をさせてもらった作品は何冊目だったでしょうか。

 結論。
 これほどの作品の完結に2度にわたって立ち会えた読者はある意味幸せなのではないかと思います。
 そして、上橋菜穂子が次回作としてどのような題材を取り上げるのか、ファンとしては早くも興味と期待がいっぱいです。


 そうそう。
 完結編にあった「平行して取り組む(?)」と「遅れをとる」という表現は漢字の誤用のような気が…。(実に些細なことなんですけどね。)
 (追記 「平行」のほうは「並行」と同じ用法がありますね。勉強不足m(__)m )
獣の奏者 (4)完結編
講談社
上橋 菜穂子
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子供には分かりづらい ...
気になる部分が……1 ...
ただ1つ他の方が書か ...
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