『ATOM』

 「『鉄腕アトム』がコロンビア・ピクチャーズの手によって実写映画化される」
と、日本で報道されたのはちょうど10年ほど前のこと。
 実写のアトムなんて許せん!!と、怒り心頭に発したことを今でも鮮明に覚えています。
 その後、肝腎の映画化が進展しているとの情報はもたらされず、企画そのものが立ち消えになったものと思っていました。

 実写が3Dアニメーションに変わって映画化が実現すると聞いたのが数年前。
 唐突な路線変更に対しての驚きも、海外で制作されることへの不安も、ましてや期待も感じることなくそのニュースを淡々と受け止めた自分がいました。
 公式ウェブサイトを眺めても、各所で予告映像を見ても、私の思いに変わりはありませんでした。

 そして、2009年10月10日。
 映画『ATOM』は公開の日を迎えました……。

 おそらく大きな話題になることもなく興行は終了してしまうのだろうと思います。
 実際、本日朝1番の回の客は我が夫婦を含めてたったの8名という状況。
 『鉄腕アトム』というコンテンツには映画館に観客の足を運ばせるだけの魅力がないことが証明されてしまったようで、正直悲しいものがありました。

 敢えて言わせてもらいます。

 こんなに真っ当な映画を見ない――或いは子どもたちに見せないなんて、勿体ない。
 ストーリー的に言葉足らずで、疑問符がつく展開が多々あることは否定のしようがありません。
 それでも。
 これ、いい作品です。



 以下、思いついたままに感想を。(微妙にネタばれあり)

 アトム、巷間言われているほど違和感のある造形ではありません。
 テンマ博士やお茶の水博士の絵柄は日本人の感性にはマッチしないでしょうが。

 上戸彩の役者(声優)としての実力を認識させていただきました。
 間違いなく、上手い。

 なんで空中に富士山が……これって、オリジナル(日本)への敬意?

 「トラッシュ缶」は可愛さ抜群。あんなロボット、ほしい。

 科学省ではちゃんと手塚治虫が働いています。

 ハムエッグ、やっぱり原作(オリジナル・アニメ)どおりの役どころでした。

 手塚漫画の大スターであるアレもあちらこちらに出没します。

 吹き替え版のエンディングロールには「あの歌」が流れます。
 字幕で表示される歌詞を見ていたらつい泣けてきたのはノスタルジーのせいばかりではない気が。
 今更ながら谷川俊太郎はいい仕事してたんだなあと感心。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 2

驚いた
ナイス

この記事へのトラックバック