「しずむ女」

 手塚治虫文庫全集第2期の刊行が始まった。

 今期最大の売りはなんといっても『ブラック・ジャック』の収録であろう。
 第2期の惹句には「『ブラック・ジャック』を雑誌連載時の掲載順に収録」したことが特色のひとつとして掲げられている。
 更には「手塚治虫漫画全集未収録の13話を収録」とまで書かれていたりもする。

 この時点で察しがつくのは、やはり今回の全集でも『ブラック・ジャック』全話収録は実現されなかった、ということだ。
 なにしろ、「手塚治虫漫画全集」に収録されなかったエピソードは20以上あるはずなのだから。

 第2期第1回配本の8冊のうち、3冊が『ブラック・ジャック』だった。
 購入してきて早速チェックを入れてみると、予想通り「しずむ女」のエピソードが抜け落ちている。
 このエピソードは旧版の少年チャンピオンコミックス第4巻に収録されたきり、その後の「B・J」単行本には収録されることがなかった。
 旧版が絶版となった今、読むのが困難な話のひとつになっている。(なぜかOVA化はされてるんだけど。)

 しかし。
 私はこの話が凄く好きなんだよなあ。

 私は旧版少年チャンピオンコミックスも所有している。
 したがって、読もうと思えば読めるのだけれど、保存状態が悪くてかなり汚れている。
 これ以上ポロポロにしたくはないのである。


 現在出版するには不適切な部分――人権問題に関わるようなヒロインの設定――があるのは百も承知だ。
 それでもなんとかならないものかと思うのは私だけではないはずだ。
 数あるエピソードの中でも抒情性の面で上位に位置する話であると信じるからだ。


 最終的には更に何十年後かの「限定完全復刻版」の刊行まで待たなければならないのだろう。
 ……早くて手塚生誕100年ぐらい?
 あと20年近くあるじゃないの。
 それまでこっちが生きていられそうにないよ(苦笑)

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