ロマンス島

 今日、2月9日は手塚治虫の25回忌。
 朝日新聞の土曜版でも――珍しく――ちょっとした特集が組まれていたりした。

 ここしばらくは、手塚本漁りも小休止。
 ――なにしろ、あの「ブラック・ジャック」復刻版にすら手を出さなかったのだ。(だって、真の完全版じゃなかったんだもの。)

 さて、ちょうど1週間ほど前、「手塚治虫文庫全集」全巻購入者特典である『ロマンス島』が届いた。
 未発表作品で、イベントなどで展示されたことがあるのみという、ファンにとってはうれしい逸品。
 習作という位置づけがふさわしい作品で、ところどころ「原稿紛失」と記されたページもある。
 いずれ市販化される可能性もないではないが、現段階では稀覯本といってよいだろう。



 実は、この本の入手までにはちょっとした事件があった。

 「手塚治虫文庫全集」は2009年から4期にわたって刊行された。
 各期の全巻購入者限定特典として複製原画への応募が可能となり、更にその複製原画に同梱されている応募シールを4枚全部揃えて応募することで『ロマンス島』がもらえるという仕組みになっていた。

 こんな回りくどいやり方をせず、端から「全巻購入予約者」を募ったうえ、毎月本を送付してくれたほうがありがたいのに、なんて思ったことも事実。
 そうすれば、いちいちカバーの一部を切り取るなどという、本好きにとっては躊躇せざるをえない行為もせずに済む。
 こういう後ろ向きな思いを見透かされたのか、最後の最後に落とし穴が待ち構えていた。

 第4期の複製原画が無事に自宅に届き、長い道のりもついに終局。
 いよいよ4枚の応募シールを台紙に張り付けようとしたとき、とんでもない事実が発覚したのである。

 第3期の応募票が見当たらない!

 それこそ家中を捜し回ったけれど見つからない。
 どこにもない。
 ――茫然自失。


 数日悩んだ末、出版社にこの事実を伝えるしかないとの結論に達した。
 不幸中の幸いというか、複製原画が送られてきた際の包装用ケースと送り状はすべて保管してあった。
 手元にある3枚の応募シールとともに、第3期分の送り状のコピー、事情を説明した手紙を同封し、講談社宛に送付した。
 あとは講談社側の判断に委ねるのみ。


 その後、講談社からはなんの音沙汰もなし。
 パートナー氏などは相当ネガティブに考えていたようだが、私はむしろ知らせがないことに安心を覚えていたりもした。

 待つこと3か月。
 果報は静かに届いた。
 もちろん、家宝にするつもりである。

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